【研究開発】残業について

どうも、とあるメーカーでしがない研究員をしているみつこです。毎日、よくわからない事務処理に手を取られて仕事が進みません()

さて、今回は残業についてです。最近は残業を無くして早く帰ることが推奨されていますよね。

私も業務を速やかに終えて、早く帰る方が良いと思います。とは言っても、業務が毎度都合良く定時で終わることはないでしょう。(雑務多すぎ)

ネットを見ると、残業が無くならないのはスケジュールを立てられていない、能力が低くて仕事が遅い、上司がマネジメントを出来ていないなど色々書かれています。

どれも正しい意見ですが、勤めている業種によって違うところも多々あるはずです。

なので、私の経験を基に、研究開発職において残業が発生する理由について持論を述べていこうと思います。

研究開発職の残業

研究開発職で残業が発生する理由(実体験)です。

仕事が遅い、業務過多で仕事が終わらないなどの問題はどの仕事でもありますし、研究開発職の特有のものではないので省かせていただきます。

①スケジュールが立てづらい

まず理由として挙げられるのが、スケジュールの立てづらさです。

研究開発は新しいものを作る関係上、仕事をどのように進めていくのか不鮮明です。仕事のゴールが不明瞭なことも多々あります。

そのため、様々な下調べを行ってから実験に臨むのですが、その実験が望ましい結果になるとは限りません。

望んだ結果を得るためには、「実験→考察→仮説立て→検証」のサイクルを繰り返す必要があります。

しかし、どのような結果が得られるか分からない以上、そのサイクルを何度繰り返せば良いのか目処を立てることは中々難しいです。

研究テーマの期限は定められているため、実験が上手く進まず、目標を達成できない場合は残業をしてでも実験をしないといけません。

余談(やってはいけないこと)

筆者の職場では、サイクル中の考察が浅く、”こうしたら出来るだろう”と言った憶測で狙い撃ちの実験をする人がいます。

上手くいけば大した検証をせず先に進められますが、上手くいかないと泥沼にはまり、成果どころか碌な知見を残すことも出来ない可能性があります。

トラブル対応も難しく、躓いたときに最初からやり直しになることもありますので、多少面倒でも考察と基礎データはしっかり取りましょう。

また、他にやってはいけないことは、「全て上司のせいにする」、「出来ないと開き直る」の2点です。

どのような結果が得られるか分からないのは上司も同じですので、マネジメントで何もかもどうにかするというのは困難です。

それで仕事を丸投げしてくるのならウンコですが、そうでないなら上司への報告頻度を上げ、対応を速やかに決めていきましょう。

次のやってはいけないことは、出来ないと開き直ることです。

当然、実現不可能なものはありますので、それについてはデータを取った上でしっかり報告する必要があります。

ですが、研究職は考えることが仕事ですので、十分な説明も出来ないまま無理だと述べるのはクソですので気をつけましょう。無能の烙印を押されます。

(あまりにも待遇が酷いのであれば、どうにもならないので部署・職場を変更されることをおすすめします。)

②測定機器を使いたい時に使えない

かなり話が脱線しました。次の残業の理由は測定機器の使用です。

測定サンプルを作ったら次にやることは解析ですよね。ただ、そのために必要な測定装置は数が限られていることが多いです。

限られた装置をみんなでこぞって使用することになるため、中々自分で時間を決めて作業をすることができない場面もあるでしょう。

その装置がHPLCやNMRのような真っ先に測定しないといけないものの場合は最悪です。使用予定が空くまで待機しないといけません。

結果的に作業を開始できる時間が遅くなり、残業となります。特に、全然使用予定が取れない装置なら、使用できるときに極力多くのデータを取りたいですしね。

「装置の数を増やさない会社が悪い!」という意見もあるかもしれませんが、一台購入するだけで数百万〜数千万しますからね。そんなポンポン買えるものじゃないです。(物によってはデカくて置き場所がないですし)

外部機関の装置を借りたらいい?代わりに起案を書いてください()

そもそも自社にある装置をわざわざ外部で借りる起案なんて通りません。

③実験時間が8時間を超える

次はそもそも実験時間が8時間を超えるという点です。

研究開発と言っても幅広いですから、1〜2時間程度の作業で済んでしまうものもあれば、非常に長い時間になるものもあります。

例えば、私はよく合成実験を行うのですが、合成の種類によっては反応が8時間を超えてしまいます。

そうなると、どれだけ要領良く作業を行おうとも定時は超えてしまいますね。

二交代で実験を行うようにしたら残業は無くせるかもしれませんが、人材不足が嘆かれる昨今では中々人員は回ってきません。

特に研究開発は人員が絞られることが多いので…

他にも、カラムなどの精製を行う場合も、丁寧に時間をかける必要があるので、残業になることが多いです。

ただ、研究職ではフレックスタイム制が導入されている企業もそれなりにありますので、その制度を活用できれば残業時間を調整することができます。

④顧客に近い位置で開発をしている

顧客に近い場所で開発業務を行なっている場合、残業は多くなりがちです。

製品から離れた場所での研究(基礎研究など)であれば、顧客が決まっていないため、スケジュールはあれど割と余裕があります。

しかし、顧客に近い位置にいるとそうは行きません。

顧客からの要望に応えるため、納期はかなり短短く設定されます。また、製品を出す前に工場での試作・立ち会いをしなければならないため、長時間の作業になりがちです。

特に工場の設備を借りて作業を行う場合、現場側のスケジュールに合わせないといけないので、勤務時間が変則的になります。

私も製品製造のために何度か立ち会いを行いましたが、月に何度もあると中々しんどいです。

更に生産技術の人員が足りてない職場では、研究員が自ら工場を動かさないといけないこともあります。意味わかりませんね。

まとめ

研究開発で残業が発生する理由について、パッと思いついたものを書いていきました。

こんな職場信じられない、普通はもっとしんどいなど色々意見はあるかもしれませんが、私の実体験ではこんな感じです。

新しい知識や技術を学べるのなら残業することも吝かではないのですが、しょうもない作業だと気が滅入りますね。(当然必要ならやりますが)

さっさと帰って勉強や趣味をやって、目一杯寝るのがいいんじゃないかなと私は思います。

雇われである以上、意に沿わない部分は多々ありますが、頑張っていきましょう。

以上、みつこでした。

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